米国のフーバーダムには、18台の水力発電機が設置されています。継続して使用することで、これらの発電機にはグリース、汚れ、油等が混ざったものが厚く蓄積していきます。
開拓局のPaul Prince氏によると、発電機は熱を帯びない状態で運転することで最大効率を発揮します。ただし、汚れが堆積することで発電機は熱を溜め、運転に支障をきたすようになります。そのため、発電機の表面には、できるだけ付着物がない状態が理想的です。
従来の洗浄方法
ドライアイス洗浄を導入する前は、長いブラシで洗浄を行っていました。細かく小さい隙間や、手が届きにくい場所の洗浄もあり、箇所によっては溶剤も使用していました。表面を洗浄をすればいいだけではなく、部品を分解して洗浄をする必要もあったため、かなり手間と時間がかかりました。
ドライアイス洗浄は、研磨剤や溶剤を使用しないので、人体にも環境にも優しく、発電機への心配もありません。また、分解作業が無くなったため大幅に時間短縮になり、人手によるブラシ洗浄もなくなりました。時間だけでなく、洗浄効果も期待を大きく上回るものでした。
以下の理由から、ドライアイス洗浄は効果的な洗浄方法として発電業界で多く導入されています。
- より良い洗浄効果
- 水を使用しない、ドライな洗浄工程
- 二次廃棄物を排出しない
- 機械稼働効率の向上
- 研磨剤を使用しない洗浄方法
- 分解せずにその場で洗浄
- 予期しない故障や高コスト修理のリスクを削減
- 環境にやさしい洗浄方法