ドライアイスソリューションの情報ソース

ワッフルコーン製造工程にドライアイス洗浄を導入することで、製品品質が向上

Posted by Cold Jet Japan on 2021/02/10 3:01:40
 

FrijaワッフルベーカリーのFritz Jaspert KG社は、1913年にドイツのウェストファリアンハムで設立されました。近年のヨーロッパにおける、ワッフルコーン製造業を牽引する企業の一つです。

家族経営で約100名の従業員により会社を営んでおり、200種類にも及ぶ食品製品を生産しています。製品の全てが国際食品規格(IFS)によって認定されており、現在ではヨーロッパ全域、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどにも輸出されています。 

ツイストウエハース、プレスクロワッサン、ワッフルカップ、グルテンフリーのオーガニックワッフル、その他の食品製品などは、34工程に分かれた自動/従来の方法を織り交ぜて生産されています。1時間当たりに生産できる能力は、ワッフル240,000個分にもなります。

問題点

ワッフルのデザインやデコレーションは、ベーキング金型の形状によって作られます。そのため食品製品の品質や安全性を保つには、金型の定期的なクリーニングは必須になります。従来は、ディスクグラインダーやブラシを使用してクリーニングを行っていましたが、洗浄費用が高くなってしまいました。

「生産工場と食品製品にもよりますが、金型は少なくとも週に2回の洗浄が必要でした。定期的な洗浄をするため、一度製造を止めて機械が冷めるまで待ち、その後分解してから洗浄していました。生産が止まり、洗浄に時間を要するだけでなく、従業員の手間も多くかかります。また、時間の経過とともに金型のシャープさが無くなってしまうため、金型のメンテナンス(もしくは買い替え)の費用もかかっていました。
-運用・保守マネージャー
Kevin Zalewski氏

上記に加え、クリーニング実施直後に生産された製品は、コンタミを防ぐため、大量に破棄していました。そんな現状からFrija氏は、効率的にクリーニングが行え、無駄なく従業員が安全に働ける環境を作れないかと考えていました。


ソリューション・解決策

まず初めに、ドライアイス洗浄でワッフル金型洗浄のテストを行いました。金型を分解せずに洗浄することが出来、さらに細かい溝まで一瞬で洗浄できたため、大幅な時間短縮が見込めました。また、タイヤがついている駆動性の高い機械のため、対象機械の間を手軽に移動することが可能でした。

ドライアイス洗浄は、環境に配慮した洗浄技術です。圧縮エアでメディアを対象表面にブラストをする、という面ではサンドブラスト、ソーダブラストと似ていますが、大きな違いは固形二酸化炭素(ドライアイス)をペレットまたはマイクロ粒子をメディアとする点です。超音速でドライアイスを対象物にブラストし、昇華による爆発力で母材から付着物を取り除きます。非研磨性、非伝導性、非可燃性、非毒性の洗浄技術のため、漏電の心配や対象物のダメージがないだけでなく、作業者も安心して使用いただけます。また、ドライアイスは昇華するという特性から二次廃棄物を排出しないので、洗浄後処理の必要もありません。

ドライアイス洗浄の仕組みとは?

 

 

「以前は、約30分~1時間かけて各機械を洗浄していましたが、現在はCold Jetのドライアイス洗浄機を導入し、洗浄時間が約半分になりました。
-Kevin Zalewski氏

 

結果

「今までは金型の大部分を週2回洗浄していましたが、いまは週1回の洗浄で済むため、大きなダウンタイム削減となりました。ブラシ洗浄よりも細かいところまで洗浄が出来るため、洗浄効率だけでなく、製品品質にも大きく影響が出ています。」

ダウンタイム削減の要因として、上記以外にも金型が高温の状態で洗浄が行えるという点があります。金型を冷まさず高温で洗浄でき、また分解・組み立ての手間もなくなります。さらに、二次廃棄物を発生させることがないため、いままでクリーニング後に破棄していた大量の食品製品も、大幅に削減されました。

 

「ドライアイス洗浄は金型にダメージを与えないため、摩耗や傷などの心配がありません。そのため、無制限で繰り返し使用することが可能になります。洗浄時間が半分になったということは、うちの生産量を考えると、1年以内での投資回収が見込めます。」

食品&飲料業界の洗浄について

 
 
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