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ドライアイス洗浄の仕組みとは?

Posted by Makoto Tsukada on 2020/07/12 20:00:00

 



「ドライアイス洗浄とは、どんな洗浄方法か?」
知れば知るほど奥が深く、利点の多い洗浄方法です!

他のメディアを用いたブラスト洗浄機は、主にメディアが対象物にぶつかる衝撃によって付着物を除去する仕組みになっています。それに対しドライアイス洗浄は、効率的に洗浄を行うため、衝撃力以外に2つの大きな要素が含まれています。
ドライアイス洗浄について細かく説明する前に、3つの要素について「ICE」の頭文字を使って簡単に説明します。

Impact : 衝撃力

ドライアイスペレットの衝撃は、運動エネルギー効果を生み出します。 圧縮エアによってドライアイスが運ばれ、NASA技術を搭載した特別設計ノズルを通る過程で超音速まで加速されます。

Cold : 温度差

低温のドライアイスは熱効果を生み出します。 約-80°Cのドライアイス温度差を利用し付着物を脆化させ、対象物から付着物をはがしやすくします。

Expansion : 爆発力

ドライアイスに衝撃を加えることで爆発力を生み出します。衝撃により昇華する際、体積が約800倍に膨張するため、小爆発のような事象が起きます。

 

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上記はドライアイス洗浄3要因の簡単な説明になりますが、ここからより詳しく説明していきましょう。繰り返しになりますが、ドライアイス洗浄には以下の3つの要素が重要となります。

  1. ペレット運動エネルギー : Pellet Kinetic Energy
  2. 熱衝撃効果 : Thermal Shock Effect
  3. 熱運動効果 : Thermal-Kinetic Effect

 

1) ペレット運動エネルギー : Pellet Kinetic Energy

 圧縮エアによってドライアイスが運ばれ、NASA技術を搭載した特別設計ノズルを通る過程で超音速まで加速されます。ペレットが対象物にぶつかった衝撃により、運動エネルギー効果を生み出します。

この作用は、対象物が外気温と同一、もしくはそれ以下の場合でも大きな効果を発揮します。

ただし、他のメディア(サンド、プラスチックビーズ、PMB)と比較するとドライアイスは柔らかいため、対象物へのダメージの心配はありません。他のメディアよりも大幅に密度が硬度が小さく、硬度スケールは1.5〜2となります。

また、ドライアイスは対象物に当たる瞬時に固体から気体へ昇華します。そのため、コーティング・基板には衝撃エネルギーはほとんどなく、非研磨性の洗浄方法といえます。

 

2) 熱衝撃効果 : Thermal Shock Effect

ドライアイスの温度(-109°F / -78.9°C)は、熱力学的な衝撃を引き起こし、付着物を脆化・収縮させます。これにより小さな亀裂を生み、母材と付着物の間の結合を破壊します。

ドライアイスの瞬間的な昇華(固体から気体)は、その作用によって付着物の非常に薄い最上層の熱を吸収します。

表層からドライアイスによる急速な熱伝達により、付着物内のミクロ単位の層に大きな温度差が生じます。この急激な温度勾配により、ミクロ層に「せん断応力」が起きるのですが、対象物の熱伝導率、熱膨張、収縮係数、また母材の熱質量によっても効果は変動します。

短時間で生じる「せん断応力」により、ミクロ層間に微細な亀裂が出来、付着物と母材の間の結合が破壊されます。

3) 熱運動効果 : Thermal-Kinetic Effect

ドライアイスが対象物にぶつかる時、衝撃エネルギー・ドライアイス・対象物の表面との間で急速な熱伝達が組み合わさり、瞬時に昇華し固体から気体へと変わります。

固体から気体へ変わる際、ドライアイスの体積はミリ秒(1/1000秒)で最大800倍に拡大し、付着物を母材から剥がします。これは、接触点で「小爆発」が発生している状態になります。

この「小爆発」は、付着物の剥離にとても有効です。ドライアイスは反発エネルギーが不足している反面、衝撃時にその質量を表面に沿って分布させる傾向があります。

昇華されたCO2ガスは表面に沿って外向きに膨張し、母材表面とミクロ層の亀裂が入った付着物の間に入り込みます。その結果、母材にダメージを与えることなく効果的で早い洗浄を可能にするのです。

 

 

Dry Ice Blasting Animation from Cold Jet on Vimeo.

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